この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

「ひま、空見て」

ふと晴くんが顔を上げた。つられるように私も上を見る。

「うわぁ、きれい」

雲ひとつない青空はとても澄んでいて、まるで私たちを祝福してくれているようだ。

「俺、夕焼けも好きだけど……やっぱ青空が一番好き」

私の耳で優しい声が響く。

「悩みなんてちっぽけだと思えるっつーかさ……うまく言えないけど、元気が出るよな」

「そうだね」

晴くんはまるで青空だ。青空のように澄んだ心で私を抱きしめてくれる。それがどれだけ心強いか、きっと晴くんは知らないよね。

「あの子たち、かわいい」

「高校生かな? 初々しいよね」

青空の下で抱き合う私たちはかなり注目されてしまっている。急に恥ずかしくなって、晴くんはゆっくり私から離れた。

「ごめん、俺」

「ううん、晴くんにギュッてされると安心する」

温もりが心地よくて癒やされるんだ。

「一緒にいると触れたくなるっていう気持ち、ちょっとわかるかも」

ちらりと見上げた晴くんの横顔は真っ赤だった。

< 102 / 242 >

この作品をシェア

pagetop