この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
そしてぎこちなく私から目をそらしてうつむくと、黙り込んでしまった。
「晴くん、私……めちゃくちゃ好きだよ」
「あー……もう!」
晴くんは突然しゃがみ込んで、頭をガシガシとかいて膝の間に顔を埋める。
「ど、どうしたの? 大丈夫?」
「かわいいことばっか言うんじゃねーよ」
「え?」
「私服もかわいいし、簡単に俺に触れたり……そのうえ、好き……とか」
「で、でも……晴くんだってかなり大胆だよ?」
「そうだけどさ……俺とおまえじゃちがうだろ」
最後はなぜか投げやり気味に言われた。スネたような目で見られてドキッとする。
「朝そっけなかったのって、もしかして……」
「ひまの私服がかわいくて、顔赤いの必死に隠してたんだよ。赤くなるとか、俺のキャラじゃねーんだからなっ」
「ふふっ、あはは」
「なに笑ってんだよ」
ダメだ、止まらない。晴くんがかわいすぎて。
「だ、だって、かわいいんだもん」
「はぁ? 男にかわいいとか言うんじゃねーよ」
「ごめん、でも、あはは!」
笑っていると呆れたようにため息を吐かれた。しゃがんでいた晴くんが立ち上がり、上から見下ろされる。
唇をへの字に結んで、睨んできた。だけど本気で怒っているわけじゃないから怖くはない。ニッコリ微笑むと観念したかのようにまたため息。
「敵わないな、ひまには。俺の負けだ」
「ふふ、勝負じゃないんだから」
「まぁ、な。俺はおまえの笑った顔が好きだ」
「なっ……!」
そんなこと言われたらまたドキドキしちゃう。でも、私も……。
「晴くんの笑顔が好き。なんかね、心がフワッと温かくなるんだ」
「俺も……」
お互いに照れ顔の私たちの視線が重なる。
「「ぷっ!」」
どちらからともなく笑顔になって、それは私が大好きな晴くんの顔。
「そうやってさ、ずっと笑ってろよ。俺の隣で」
「うん!」
見つめ合ったまま恥ずかしさも忘れて、いつまでも笑い合った。
この先悲しいことやツラいことがあったら、空を見上げよう。そしたら元気になれる気がする。晴くんが教えてくれた魔法。
果てしなく広大な空は、きっとすべてを受け入れてくれるはずだから。