この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「いつも肝心な話はしてくれないもんなぁ。それって結構さみしい」
「うっ……ごめん」
「あはは、いいよいいよ。でも、日向くんとなにかあったら遠慮なく相談してね!」
ちょっとだけ寂しそうに苑ちゃんが笑った。
「あ、ズルい! あたしにもだよ、いくらでも話聞くからっ! プリンスの彼女ってだけで嫌がらせされるかもだけど、ちゃんと守るからね!」
美奈ちゃんも私の手をギュッと握ってくれる。
「私も! ひまりは私たちが守るからね!」
ふたりとも本当にいい子で、たまらず胸が熱くなる。
今まで本音を隠して無意識に壁を作っていたかもしれない。でも少しずつ知ってもらいたい、私のこと。そのためにも言いたいことは言わなくちゃ。
「ふたりとも、ありがとう。夏休みはいっぱい遊ぼうね!」
「もちろんだよ〜!」
楽しみだな、夏休み。今年の夏は特に。
「おはよう、桃咲さん」
「おはよう」
爽やかな笑みを浮かべる福島くんに笑顔で返す。
「うまくいったんだ?」
「え?」
「ごめん、話が聞こえてさ」
福島くんは複雑な表情を浮かべながら後ろ手に頭をかいた。
「北央の日向だっけ……?」