この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

「毎日なにやってんの?」

「私? 宿題したり、ダラダラしたり、録画したドラマやバラエティを観たり、雑誌読んだりしてるよ。あ、夏休みに入ってから日記もつけ始めたの」

「へえ、つまり暇なんだな」

「暇って言わないでー、ときどき図書館にも行ったりしてるんだから」

うわ、図書館とか優等生が行くところだろ。さすがだな。

「晴くんは宿題終わった?」

「うーん、まぁ半分くらいは。けど、やる気出ねー」

「ふふ、天地くんに泣きつくの?」

「は? 俺だってやればできるんだよ」

「がんばってね。宿題終わったら、いっぱい遊ぼう!」

こいつは俺の操りかたをわかってんのか?

俺のやる気スイッチをいとも簡単に押して、かわいい顔で笑いやがって。

「……秒でやる。帰ってすぐ終わらせる」

「あはは」

話していると時間なんてすぐにすぎていく。一日がもっと長かったらいいのに。

今まで思いもしなかったのに、ひまに出会ってからたくさんの初めてに遭遇してる。

「じゃあ、そろそろ帰るよ。また明日バイト帰りに寄るから」

「うん、気をつけてね」

名残惜しいが仕方ない。寂しそうにするひまの頭をポンポン撫でて、背を向ける。

すると、服の裾をグイッと引っ張られた。

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