この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

三日もすれば体調は完全に回復して元通りになった。今日はこれから美奈ちゃんとフレンチトーストを食べに行くので、電車に乗って私の地元へ向かっている最中だ。

「楽しみだね、ひまちゃん」

美奈ちゃんはいつものように笑っているけど、ここ数日ボーッとしていることが増えて様子がおかしい。

「なにかあった?」

「え?」

「無理して明るく振る舞ってるでしょ?」

普段の私なら突っ込んで聞かなかった。でも、あからさまにおかしいから気になっちゃう。

「実はね……彼氏と別れたの」

「えっ! なんで?」

「連絡が減った時点でうすうすおかしいとは思ってたんだけど、浮気されてた」

「そんなっ、最低」

「だよね、あたしもそう思う。でも、やっぱりまだ引きずってて……」

美奈ちゃんは大きな目を潤ませた。きっと今でもまだ好きなんだろう。

晴くんに恋をしてるから、わかる。そう簡単には忘れられないってこと。

「美奈ちゃん、元気出してね。私、どこにだって付き合うから」

美奈ちゃんの手を握った。すると美奈ちゃんは少し驚いた顔を見せて、涙をぬぐう。

「ありがとう……」

「今日は思う存分食べよう。私のおごりだよ!」

「わー、やったぁ!」

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