この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
もし、もしも、晴くんが私から離れていったら……きっと立ち直れない。それほど私の中で大きな存在になった。
晴くんは今日もバイトに入っていて、私たちを見ると照れくさそうにはにかんだ。今日もウェイター姿がサマになっててカッコいい。それにね、私があげたブレスレットをしてくれているのがうれしい。
バイトにも慣れたのか、オーダーが入ると手際よく豆を挽いてコーヒーをカップに注いでいる。それを佐々野さんがお客さんの元へ持っていく。まさにそれの繰り返し。
飲み物が出来上がるタイミングも、佐々野さんのタイミングも同じで、まさに息の合ったコンビネーションだ。
「あの子、前にもいたよね。北央の子?」
美奈ちゃんの視線の先には佐々野さんがいた。一生懸命接客しながら、どのお客さんにもにこやかで愛想がいい。
「うん、同じクラスみたいだよ」
「へえ、そっか」
「いい子だよね、美人だし」
「まさに優等生みたいな子だね。そっか、だからちょっと暗くなってるのか」
「え?」
「自分で気づいてないの? さっきから切なげな顔してるよ、ひまちゃん。そりゃあ、あんな美人な子がバイト先にいたら気になって仕方ないよね」
「べ、べつにそんなんじゃ……」
「どうして? あたしなら嫉妬するよ。バイト辞めてって言っちゃうかも。同じ空間にいられるだけで嫌だもん」