この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
嫉妬ときみ
熱は三日ほどで下がった。体力が落ちてしまっているせいか、数日間は全身がダルくて仕方なかった。
「ちょっと痩せた?」
「うん、実は今も食欲が戻ってないんだよね。胃が小さくなったのかな」
「よし、じゃあ今度クレープでも食いに行くか」
「うんっ! 行きたい!」
手を繋いで歩く帰り道。久しぶりに触れる晴くんの手は、変わらず優しくて温かかった。この手に包まれると落ち着く。
「あのさ」
「ん?」
急にかしこまって指先で自分の髪に触れる晴くん。
「公園、寄ってく?」
「公園?」
「俺、まだひまと一緒にいたい」
ほんのり赤い頬と、照れくさそうにプイと顔をそらすきみ。
「いいよ、行こう」
私がそう言うとわずかに晴くんの口元がゆるんだ。森林公園の芝生広場で、ベンチではなく芝生の上に座った。
頬を撫でる秋風が気持ちいい。
「ここ、もう少ししたら紅葉がきれいなんだよね。春もね、桜が満開で花びらの絨毯ができるの」
「へえ」
「私、四季を感じられる場所にくるのが好きなんだ」