この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
同じ物を見てたくさんの感動を味わえるような関係に憧れるけど、晴くんは興味ないかな。
「春は桜と四つ葉のクローバーだな」
「え?」
「探すの手伝う。奇跡の葉っぱ」
「あ、また葉っぱって言った!」
「だって、葉っぱだろ」
「もう、バカにして。クローバーを信じない人の願いは、叶わないんだからね」
「はは、いいよ。今のところ全部叶ってるから」
「うわぁ、そんなセリフ言ってみたい」
スネてみせるとクスッと笑われた。
ドサッと芝生の上に寝転がる晴くん。涼しい風が吹いて、髪をなびかせる。下からスッと晴くんの手が伸びてきて、私の髪をすくった。
ドキッとしたのは、晴くんが真剣な表情を浮かべていたから。
「ひまの願いは?」
手がそっと頬に触れると、尋常じゃないほどドキドキした。
「私の願いは……」
晴くんとずっとこうしていられますように……。
一年後も、五年後も、十年後も──。
きみの隣で笑っていられますように。
恥ずかしくて口にできなかったけど、それが今の私の願いだよ。
晴くんはなにを願ったのかな。
このあと後悔することになるのなら、聞いておけばよかった──。