この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

隣には必ず晴くんがいてくれる。気づけばそんな日常が当たり前になっていた。バスで会えない日はシュンとしながら帰路につく。ふたりだと一瞬なのに、ひとりだと長く感じるから不思議。

どんどん好きになってる。

晴くんのいろんな顔を知るたびに、好きだな、そばにいたいなって……。

「今日も送ってくれてありがとう」

あーあ、もう着いちゃった。

早いな、寂しいな。でも、もう少し一緒にいたいなんて恥ずかしくて言えない。名残惜しくて繋いだ手を離せずにいると、キョロキョロとあたりを見回して人がいないか確認した晴くんの顔がゆっくり近づいてきた。

キス、される。直感でそう感じて口元に力が入った。まだ慣れなくてどういう反応をすればいいかわからない。

ちゅっと軽く触れた唇が、甘く胸をときめかせる。キスするときの大人びた晴くんの表情が好き。唇を離すと、恥ずかしいのかプイとそっぽを向いてしまう照れ屋なところも、すごく好き。

しばしの沈黙も、晴くんとなら気まずくはない。

「また明日な」

「うん、ありがとう」

照れくさそうにはにかむ晴くんに、私も笑顔で手を振った。

< 149 / 242 >

この作品をシェア

pagetop