この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
人間はみんな平等だというけれど、そんなのはウソ。世の中は不公平だ。
学校へ行く気になれない。でも家にいるのも嫌で、重い身体を起こしてノロノロと制服に着替えた。リビングに行くとお父さんと母親が驚いた表情をみせる。
「ひまり、無理して行く必要はないんだぞ」
「そうよ、ひまちゃん。今日くらいは休んで」
「大丈夫だよ」
どう?
渾身の笑顔は。うまく笑えたはずだ。そうでもしないと崩れ落ちそうになる。
「だって、次いつ学校に行けるかわからないし」
ふたりはなにも言わなかった。だけど私の笑顔に納得したわけでもなさそうだった。困ったような表情で顔を見合わせ、渋々私の言い分を認めてくれた。
バス停に行くまでに時間がかかり、いつものバスに乗れなかった。おそらく私が学校に通えるのも今週いっぱい。
次はいつになるか見当がつかない。
だって、小学生のときは一年もの間入院してたんだ。きっと留年しちゃうよね。いや、そもそも……治るの、かな。
治らなかったら……私はどうなるの。
死んじゃうのかな、あの男性の恋人のように……。
そしたら晴くんはあんなふうに泣くの?
ギュウッと胸が締めつけられる。
「うっ……」
見たくないよ、そんな姿。