この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「いや、意味わかんねぇ。どういう意味?」
「言葉通りの意味だよ」
「言葉通りって……」
晴くんは力なくため息を吐いた。
これでいいんだと、何度も自分に言い聞かせる。
「俺のこと、嫌いになった……? なにかしたんなら謝るから、そんなこと言うなよ」
「……っ」
「俺は、おまえが好きなんだよ」
その言葉を聞いてどうしようもないほど泣きたくなった。今すぐその胸に飛び込みたい。優しくギュッと抱きしめてほしい。好きだよ、大好きだよ。
気を抜くと涙がこぼれそうになる。きみが好きだと心が叫んでいるんだ。でも口にすることはできないからグッとのみこむ。
喉の奥がツンとして、胸が張り裂けそう。とっさに下を向いて顔をそらした。
「ひま?」
「……い」
「え?」
「もう……好きじゃ、ない」
えぐられるように胸が痛んだ。
「だから……ごめん」
「冗談……だよな?」
切なげに揺れる瞳。今にも泣き出しそうな晴くんの顔を見ていられない。
「ちゃんと俺の目を見ろよ」
まっすぐな晴くんの言葉が胸を揺さぶる。
唇を噛んで、涙を無理やり引っ込めた。しっかりしろ、私。今この瞬間だけは演じるんだ。顔を上げると、悲しそうに顔を歪める晴くんの姿があった。
その目を見据えてもう一度告げる。
「好きじゃ……ない」
「な、んで……意味、わかんねぇ」
「ごめん……っ」
「そんなんで、納得できるわけないだろ……!」