この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「どうしてこんなところにいるの? って、病院だもん、具合いが悪いんだよね。風邪かなにか?」
幸いにも上下黒のスウェットでその上からベージュのニットを羽織っている。言わなきゃ私が入院してるとは思わないだろう。だから、落ち着け私。
「ちょっと、具合いが悪くて……」
「大丈夫? どんどん寒くなってるし、インフルエンザが流行ってるから気をつけてね」
「ありがとうございます」
それより晴くんは元気ですか?
どうしているのかな。
毎日きみのことを想っています。
「晴のヤツはもうすぐテストが始まるのに、全然勉強しないでフラフラ遊び回ってるの。ひまりちゃんからも、勉強しろって言ってやって」
どうやら実乃梨さんは事情を知らないらしい。無邪気に私に笑ってくれた。
そして晴くん、遊び回ってるんだ?
ということは、楽しくやってるんだよね。
私が望んだことなのに、寂しいなんて……。
そんなふうに思う自分が心底嫌だ。晴くんが幸せだったらそれでいいはずなのに……。
「ひまりちゃん、晴のことよろしくね。あ、あたし、財布取ってくる。もうすぐ昼休み終わっちゃうから、バイバイ! 落ち着いたら家にも遊びにきてね!」
手を振って去っていく実乃梨さんに、私はなにも言い返せなかった。