この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「ひまりちゃんが好き?」
「…………」
「少しでも気持ちが冷めたなら、きっぱり諦めることだね。そんな男に覚悟は決められない。ひまりちゃんもそう望んでるよ」
「なん、だよ、いったい」
腕組みしながらえらそうだけど、対等に話してくれてるのが伝わってくる。
「っていうか、あんたは自分でなにかしたの? 振られて落ち込んでるだけじゃ、大切な人は戻ってこないよ? 本気で好きなら、なりふり構わず突っ走るしかない。そうしなきゃひまりちゃんは戻ってこない。あたしが言えるのはここまで。じゃあ部屋に行くけど、今からレポートまとめるから邪魔しないでよね」
「あ、おい……」
ひとの返事も聞かずにスタスタと階段を上っていく。
なんだよ、いったい。
どうすればいいんだよ……。
なりふり構わず突っ走るなんて、俺のキャラじゃない。今まで本気でなにかをしたこともなければ、誰かに執着したこともない。
だけどひまを想うと苦しい、会いたい、好きだ……。
こんなにも未練がましいなんて、初めての自分に遭遇してばかり。
ずっとそばにいるなんて言っておいて、振られたくらいで落ち込んで……情けないな、俺は。