この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

洋子叔母さんとは、母親の妹のことだ。私やあきくんをとてもかわいがってくれて、お見舞いにもときどききてくれるお茶目な叔母さん。ふたりは本当の姉妹じゃないんだ……。

「悪いことをしたときは怒られたし、いいことをしたら倍以上にほめてくれた。そんな日々の積み重ねが、私たちを親子にしたの。長い年月がかかったけど、血のつながりはなくても親子になれる。だから、ひまちゃんともそうなれたらなって思ってたの」

本当の親子……。

「この前ね、おかしいかもしれないけど、うれしかったのよ」

「え……?」

「初めてひまちゃんの本音が聞けて、うれしかったの。あなたはいつも本音を隠して笑ってたでしょ。もっとワガママ言ってもいいのにって、そう思ってた。でもきっと、こういうことの積み重ねで絆が深まっていくのよね」

「お、怒って……ないの? ひどいこと、言ったのに……」

「ショックだったけど、うれしい気持ちのほうが勝ってたよ。それにひまちゃんがそう思ってくれただけで十分……」

どうしてそんなふうに言ってくれるの。

「あなたはいい子だから、私がなにも言えなくしてたのかもしれない。ごめんなさいね……」

「わ、私はいい子なんかじゃない。だって、ウソついた。夏休みに金髪の男の子と会ってたのって聞かれたとき、ウソついた。他にも、たくさん……」

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