この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

「かして。つけてやる」

そう言われてネックレスを渡した。細いチェーンは今にもちぎれてしまいそうなほど繊細で弱々しい。でもすごくきれい。

「ありがとう、晴くん。うれしい……!」

「四つ葉のクローバー、探そうな。んで、一緒に桜を見て、夏はあれだな。海に行こう」

「ふふ、気が早いよ」

「いいだろ、想像するだけで楽しいんだから」

「まぁ、そうだね。海かぁ、水着買わなきゃ。あ、花火大会もいいね。浴衣着たい!」

「そうだな、一緒に浴衣着て行くか。海はやっぱ却下」

「え、なんで?」

「ひまの水着姿を他の男が見るとか……耐えられない」

実現するかもわからない未来の話。

「あはは、なにそれ」

晴くんといろんなところに行きたい。たとえ叶わないとしても、想像するだけで楽しかった。

晴くんがそばにいてくれるだけで笑顔になれる。絶望的だった私の心を救いあげてくれた。そしてこんな私を好きだと言う。きみはとても優しい人。

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