この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
ぞろぞろと全員で電車を降りて、駅から直結している大学病院を目指す。海堂の表情がどんどん曇っていくのがわかった。さすがに病室までなにも言わずに連れてくのは無理か。ひまの姿を見て驚くのは目に見えてる。
明らかに変わったからな……。
「日向くん、ひまりのことちゃんと教えて」
立ち止まり後ろを振り返る。ここにいる全員が、きっとなにかを察している。よくないことだと、わかっているんだろう。
「あいつは、ひまりは白血病で入院してる……」
「えっ!!」
美奈と福島は驚いた顔で俺を見た。そして俺も、ヤツらの目をそらさずに見つめる。
「やっぱり……」
海堂は目を真っ赤にして、まるで最初から予想していたような納得した表情。
「とにかく行こう。あいつがおまえらに会いたがってる」
「……っ」
「ああ……そうだな。行こう」
「おまえは呼んでない」
わりとすぐに状況を受け入れたらしい福島が一歩しゃしゃり出る。俺も負けじとヤツより前に出た。すると、また一歩福島が前に出る。そして、また俺。
「日向くんも福島も……くだらない争いはやめなさい。とにかく、行こう」
「そうだよ、早くひまちゃんに会いたい」