この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
日向くんと話すようになってから二週間。五月も中旬に入ってポカポカ陽気が気持ちいい。夜中まで雨が降っていたけど今日は見違えるほどの晴天だ。
「はぁ、いい天気だね、苑ちゃん」
「だね〜! ひまり、今日の帰りどっか寄ってかない?」
「え、部活は?」
苑ちゃんは今日は部活がないらしく、久しぶりのフリーだとうれしそう。私も苑ちゃんと帰りに寄り道できるのはうれしいので迷わず頷いた。
でも、だけど今日は日向くんに会えないのかぁ……。
寄り道するとなると学校の最寄り駅の周辺だよね。駅からバスに乗ると路線がちがうので帰る方向がバラバラ。
そもそも駅はバス停とは反対方向。それに徒歩だと駅まで少し遠いし家からも逆なので私はバスで通学している。
苑ちゃんとは地元が同じだけど電車通学をしているのでなかなか一緒に帰る機会がないので、今日のお誘いはとてもうれしい。
日向くんに会えなくても、苑ちゃんと遊べるのはうれしいから我慢しよう。って、また私は日向くんのことを考えてる。