この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「は? そんなつまんねーことしてる暇があったら勉強してろよ」
「はぁ? つまんねーとはなんだよ、つまんねーとは」
「そうだぞ、晴臣〜! しかもおまえの口から『勉強』って単語が出るのがおかしい」
「そうだそうだ」
「なんか隠してるだろ、晴」
鋭い突っ込みをしてくる歩にギクッとした。こいつは昔からカンが鋭いというか、観察眼に長けている。頭もいいし下手なウソはすぐに見抜かれる。
「な、なんも隠してねーよ」
普通にしようと思えば思うほど、疑われているとわかってボロが出る。
「いーや、怪しいな。おまえはなんかあるとすぐに目をそらすクセがあるんだよ」
「なんだよ? なに隠してるんだ?」
「だから隠してねーって!」
ただ嫌なんだよ。気に入らないんだ。話題になってる桃咲を興味本位で見に行こうだなんて。これが桃咲以外のヤツだったら、きっとなにも思わなかった。
「ほら、チャイム鳴るから席に戻れよ」
話を終わらせたくてしっしっと手でヤツらを追い払う。
「歩、おまえも戻れって」
「俺今日部活休みだし、たまにはバスで帰ろっかな」
意味深にクスッと笑うと歩は席に戻って行った。