この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「見て、後ろのカップル。美男美女すぎてヤバい」
「わ、ホントだ。お似合いだね」
「あんなカップル憧れる〜!」
私の前に並んでいた女子たちが後ろをチラチラ振り返る。誰が見ても二人は目立つカップルで、お似合い。
『北央のプリンスには年上の美人な彼女がいる』
いつしか噂されていたのを思い出して胸がさらにギュッと締めつけられた。
信じていなかったけど、あの噂は本当だったんだ……。
目の当たりにすると信憑性が増して二人が一緒にいるところを見たくなかった。だから私はバレないようにヒヤヒヤしながら列を抜け出しその場から逃げた。
一瞬だけしか日向くんの顔は見えなかったけど、おしゃれですごくカッコよかった。
家に帰ってもふたりの顔が頭から離れなくて、モヤモヤを抱えたまま週末を過ごした。