この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

「よう」

「お、お疲れさま」

放課後、バスで日向くんに会った。日向くんに会う前はいつも緊張しちゃうけど、今日は特別カチコチだ。

「なんでそっちに座るんだよ?」

いつもの私の指定席。日向くんと通路を挟んだ二人掛けの席に落ち着こうとしたら、ふてくされたようにそう言われた。

「俺の隣、空いてるけど……?」

えーっと、これは……。

隣に座れって言ってる?

ゆっくり隣に座ると彼は満足そうに微笑んだ。その横顔に胸が熱くなる。

触れそうで触れない微妙な距離感にも妙にドキドキして意識しちゃう。

ただじっとしてスカートの上で拳を握りしめていた。

心臓の音、聞こえてないよね……?

「今日マジで大丈夫だった?」

こっちを見てすぐにパッとそらされる視線。ほんのり赤いその頬。

「あ、うん。私、甘い物大好きだから、誘ってもらえてうれしかったよ」

なんてそんなのは言い訳だ。本当は日向くんと放課後出かけられるのがうれしくて、今日の授業は手につかなかった。

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