この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「バスの中の天使ちゃんがなんで日向と一緒に座ってんだよ?」
「さぁ、できてんじゃねーの?」
日向という名前に反応して耳が声のほうに向く。
「やめてくれー、俺の天使ちゃんを!」
「はは、おまえのじゃねーし」
そんな会話をしてるのは日向くんと同じ北央高校の男子たちだ。
それにしてもバスの中の天使ちゃん……?
「不釣り合いすぎるだろっ」
「日向ってかなりの不良だし、似合わねーよ」
似合わないって、私たちのことを言ってるんだよね……?
他の人から言われるとリアリティがあってまざまざと現実を突きつけられた気分。日向くんはカッコいいから、もっと大人っぽい人のほうがお似合いだよね。
ズーンと気持ちが沈んでいく。
でもそんなの最初からわかってたことだもん。今さら傷ついたりはしない。
ショッピングモールがある停留所で途中下車し日向くんと歩く。そしてフードコートがある階に着くと早速クレープ屋さんの列に並んだ。
「日向くん?」
前に並んでいた北央高校の女の子が振り返って目を見開いた。セーラー服姿のスラッとした優等生ふうの美人な女の子。