この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
意志の強そうな力強い瞳。小顔でモデルみたいなスタイル。派手じゃないのに存在感があって目立っている。
「なに?」
日向くんは冷たい空気を放ちながら怪訝に眉を寄せた。私には見せたことのないような表情だ。
「あ、ううん。ごめんね、こんなお店にくるんだって思ったらビックリしてつい声かけちゃってた! 私、同じクラスの佐々野美優だよ」
「ふーん、そっか」
「ごめんね、急に声かけちゃって」
女の子は日向くんの冷たい態度に取り繕ったように笑ってみせた。そして私と目が合うと小さく頭を下げて前を向く。慌てて私も頭を下げ返した。
日向くんはそっぽを向いて素知らぬフリ。
学校での日向くんってこんな感じなのかな。
同じクラスにいたら、仲良くなれていなかったかもなぁ。しみじみとそんなことを考えながら、順番がくるのを待った。
「なににすんの?」
「えーっと……うーん」
どうしよう。
キャラメルりんごタルトチョコレートも美味しそうだし、トリプルチーズケーキ生クリームムースも気になる。
「どれとどれで悩んでんの?」
サンプルケースの中を凝視しているとすぐ隣に日向くんの顔があって驚いた。