この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「えっと……これとこれ」
「わかった。すみません」
え?
日向くんは店員さんに声をかけた。
「二十四番と二十八番でお願いします」
「かしこまりました、それではお会計を先にお願い致します」
「はい」
そう言いながらスムーズにお会計を済ませる日向くん。こういうときどうすればいいかわからない私は呆然とするしかなくて、クレープを受け取ったあと席に座ってお金を渡そうとすると断られてしまった。
「いいよ、俺が誘ったし。マジでいらない」
「…………」
本当にいいのかな……。
両方とも私が迷っていたクレープだし、もしかすると日向くんは他のを食べたかったかもしれないのにその上奢ってもらっちゃうなんて。
「俺もそのふたつで迷ってたから、ちょうどよかった」
「本当?」
「うん」
「ありがと。じゃあ今度は私がなにか奢るね」
「期待してる」
二人でクレープをはんぶんこして食べた。すごく恥ずかしかったけど、このとき食べたクレープの味を私は絶対に忘れない。
「日向くんって、女の子が嫌いなの?」
「嫌いっていうか、姉ちゃんとか妹見てたらうんざりするっつーか」
「え、いいお姉さんなのに?」
「家では男一人で立場弱いし、振り回されてばっか」