この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「と、友達がくるかもしれなくて」
「友達、ね。そのわりには様子が変だけど。はい、タピオカドリンクおまたせ」
鋭い突っ込みを入れられたことにギクリとした。福島くんって意外と意地悪?
「タピオカドリンクおまたせ致しました」
男子高生四人組みの席にタピオカドリンクを運ぶ。
「ねぇねぇ、名前なんていうの?」
ドリンクを机に置くと、ひとりの男子が手を握ってきた。突然のボディタッチに驚いて固まる。
「めちゃくちゃかわいいよね。連絡先教えてよ」
派手な金髪の男子が私の顔を見上げて笑う。
「えと、あの……」
これって、ナンパ……?
離さないとでもいうように手首を強く握られて身動きができない。
「や、めてください……」
どうしよう、うまく声が出ない。
こんなときはっきり嫌だって言えない弱虫な私。
「えー? なんて?」
「つか、怯えてんじゃん。かっわいー!」
「やめてやれよ、ぎゃはは」
や、やだ……。本当に困るよ。
どうすればいいの?
「連絡先教えてくれたら離すよ」
「それより、このあと俺らと遊ばない?」
見た目もノリも軽い人って苦手だ。とにかく離してもらわなきゃ。
どう言おうか迷っていると、隣にスッと人の気配がした。