この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「あ、よかったらこれから四人で回らない?」
名案だとでも言いたげにパァッと目を輝かせる天地くん。知的で大人っぽく見えるのに感情むき出しで子どもみたい。
「おまえ、これ以上まだ楽しむ気かよ」
「いいだろ、学祭は楽しむもんじゃん。な、ひまりちゃん! それと、苑ちゃん? だっけ?」
「私たち、これから用事があるのでごめんなさい。行こ、ひまり」
「え……でも」
まだ日向くんとちゃんと話せてない。恐る恐る目を向けるとバチッと視線が重なった。だけどそっけなくそらされてしまう。
「福島がひまりのこと心配してたから、とりあえず一旦教室に戻ろう」
「福島くんが?」
「えー、戻っちゃうの?」
「ひまりは私と約束してたから、ごめんなさい。えっと……プリンスくん?」
「日向だから」
「日向くん、色んな噂があるけど……ひまりのこと傷つけたら許さないからね」
「そ、苑ちゃん……!」
そう何度も日向くんに突っかからないでほしい。
「わかってるよ」
日向くんは私にはそっけない態度だったけど、苑ちゃんには至って真剣で。
「じゃあ、またな」
私の頭をひと撫ですると日向くんは天地くんを引っ張って去って行った。