この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

「大丈夫か?」

転んだまま動けずにいると、バシャバシャと水を跳ねる足音が聞こえた。視線の先には見慣れたスニーカー。

いや、まさかね。

「なにやってんだよ、ドジだな」

そう言ってしゃがみ込んだ人物に、顔を覗きこまれた。ふわりと揺れる茶髪と尖ったような鋭い瞳。

「ひゅ、日向くん……!」

「ほら、とりあえず立て」

ビックリしていると脇を抱えられて私は引き上げられながら立ち上がる。力強い腕にドキッとした。

「どうしてここに?」

なんでいるの?

「桃咲がここにいそうな気がして」

「え?」

「昨日、様子が変だったから気になったんだよ」

「そっか……」

心配してくれたんだ。

「つーか、水たまりで転けるとかギャグかよ」

今にも笑い出しそうな日向くんは、手に持っていた傘を私の上にさしてくれた。おかげで雨をしのげたけど、身体は冷たい。

「うっ……笑わないでよ。ひどいなぁ」

降りしきる雨のせいで体温が奪われているのに、顔だけはものすごく熱い。それも全部日向くんのせいだ。

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