この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
「怪我は?」
足をひねったのか、立ち上がった瞬間右足がズキンと痛んだ。でも歩けないことはない。
「大丈夫だよ」
「桃咲ってウソがヘタだな。足、痛いんだろ?」
言い当てられてギクッとした。どうして日向くんにはわかっちゃうんだろう。
「大丈夫だよ、ズキズキするけど歩けなくはないから」
「いやいや、それ、大丈夫って言わないから」
そう言われてしまっては、もうなにも言い返せない。日向くんって意外と心配性なんだ。
「ったく、ちょっとこれ持って」
えっ?
傘を渡されとっさに受け取る。そして次に日向くんは私を両手で軽々と持ち上げた。お姫様抱っこの格好だ。
「ひゅ、日向くん……! 大丈夫だから、おろして」
こんなの恥ずかしすぎて無理だよ。
「いいからおとなしくしてろって」
「や、やだっ」
「はぁ?」
「うっ……」
すぐ近くに日向くんの顔がある。キリッとした目で見られてドキドキした。密着しすぎているせいで体温が上昇していく。
「風邪引くから着替えに戻るぞ」
そう言って私の住むマンションの部屋まで抱きかかえてくれた。
緊張から傘を持つ手が震えてうつむいていただけの私。
「入って、タオル出すから」