この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。
他愛もない話をしているとあっという間に停留所に着いた。この時間が一番名残惜しくてたまらない。もっと一緒にいたいのに、時間が全然足りないよ。
「あれ? 晴も降りるの?」
「こいつ送ってから走って帰る」
「おーおー、愛だねぇ」
「うっせー!」
そう言うと晴くんは私と同じ停留所でバスを降りた。
「は、晴くん、よかったの?」
だってこっからだと余裕で三十分以上はかかるよ?
「いいんだよ、行くぞ」
「あ……うん!」
「じゃあ、また明日。桃咲さん」
「バイバイ、福島くん! 私から連絡するね」
同じ停留所で降りた福島くんに手を振って、晴くんの背中を追いかける。小走りで追いつくと、晴くんはムスッとしながら横目に私を見た。
「やっぱり仲いいんだな」
「福島くんには勉強を教えてもらったりしてるんだ。私、英語が苦手だから今度のテスト範囲でもわからないところがあってね……えへ」
「けど、あいつマジで手強そう……」
「え?」
「いや、なんでもない」
それ以降晴くんはだんまりで話しかけてはこなかった。でもときどき視線を感じてふとしたときに目が合う。
「ピン留めつけてないんだな。気に入らなかった?」
「ピン留め?」