この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

「私も甘い物が好きだから、一緒に食べられてうれしいよ」

「妹に引くって言われてさ」

「あはは、気にしてるんだ?」

かわいいところもあるんだね。

「気にしてるっつーか、あいつ、マジで生意気なんだよ。妹のくせに」

ムッと唇を尖らせる晴くんがかわいらしい。

「晴くん、クリームついてるよ」

唇のはしについてるのを見つけて、ますますかわいいとしか思えない。晴くんは口元を手でぬぐうけど、逆だ。

「こっちだよ」

口と同時に手が出てしまい、晴くんの唇のはしの生クリームを指でぬぐった。

触れた瞬間、ビクッと大きく身体が揺れた。顔に力が入っているのか、だんだん強ばっていく。

や、やだ、私ったら、なんて大胆なことっ!

大きく目を見開く晴くんを見て、一気に現実に引き戻された。

「ご、ごめんねっ! 私ったら」

慌てて手を引っ込めたけど晴くんは微動だにせず、まっすぐに私を見ている。

大きくてきれいな黒目が動揺するように揺れていた。そして彼の顔が次第に真っ赤に。触れた指先もじんじん熱い。

「あんまりさ、そういうことすんなよ」

「え?」

「じゃないと、友達でいられなくなるだろ」

「…………」

ドクンと心臓に針が刺さる感覚がした。晴くんと友達でいられなくなるのは嫌だ。

< 98 / 242 >

この作品をシェア

pagetop