僕の決断

ホテルの部屋

ダブルの部屋を
兄貴は用意してくれた

僕とマコ姉が
一緒に寝ると
思ってたのかな?

それとも一緒に
寝て欲しいと思ったのかな

兄貴は
頭がいいけど

こういうのには
疎い

僕とマコ姉に
終わりが近づいているなんて

きっとわかってないんだ

「何か飲む?」

ホテルの部屋に入ったマコ姉が
声をかけた

僕は首を横に振ると
椅子に座った

マコ姉はビールを片手に
ベッドに座る

「これで
兄貴とスーちゃんに
想い出ができるね

ずっと隠れるようにしてたんだ

一回くらい
こういうのがあっても
いいよね」

「お人よしね」

マコ姉が笑う

ビールを飲んで
また

僕の顔を見て
ほほ笑んだ

「兄貴は
幸せになれない道を
自ら
選んだ

知っていて
僕たちを守るために」

「自分勝手に
いくんだから
気にしなくていいのに」

「マコ姉だって
気にしているくせに」

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