僕の決断
深夜3時

さすがに
体も冷えた

冷たくなった手を
こすりながら

部屋に戻ると
マコ姉が椅子に座っていた

僕が座っていた椅子に
腰をおろして
起きていた

「マコ姉?」

「光ちゃん
どこに行ってたの?」

「散歩
空が
綺麗だったから

ホテルを一周してきたんだ」

ほほ笑む僕に

マコ姉はほっと息をついた

「心配かけちゃったね

ごめん」

「光ちゃん
マコ、考えたんだけど」

僕はマコ姉の
口元に手を置いた

「聞かないよ

だから言っちゃ駄目だよ」

「でも!」

「僕は聞かない

聞いたら
また
マコ姉が苦しむのが
わかるから」

マコ姉が一人でベッドに戻った

僕はまた
椅子に座り

瞼を閉じた

マコ姉が見ているのを
知っていて

眠ったふりをした

朝まで
ずっと

寝たふりをした
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