オシャレって怖い？〜魔法使いと冒険へ！〜

先生は、奥さんと話す旦那さんの首もとにそっと触れる。それが恐ろしいオシャレらしい。

「これは、取り外し可能なデタッチャブルカラー。これは取り外しができるし、簡単に洗えるのは素晴らしい点だったんだけど、時にはお酒の飲み過ぎなどでカラーに締め付けられて窒息死することがあったんだ。このカラーが原因で多くの人が亡くなったため、「お父さん殺し」と言われることもあったんだ」

「男性のオシャレも命懸けなんだね」

先生があたしの腰に腕を回す。また目の前が真っ白な光に包まれた。



「あっつ〜！！」

目を開ける前からまるでサウナの中にいるような暑さに、あたしは声を上げてしまった。目の前にあるのは壮大な建物だ。

「ここは古代のエジプト。ここは王たちが暮らす宮殿だね」

先生が汗を拭いながら言う。制服のあたしはまだマシだと思う。先生はフロックコートを羽織ってるんだから、あたしより暑いはずだ。

「先生、大丈夫？」

あたしがハンカチで先生の汗を拭うと、「大丈夫だよ、ありがとう」と微笑まれた。先生は汗まみれでもカッコいい！