天然なALTと振り向いてほしい男子高生の話

「アン先生、僕のことどう思ってるの？」

僕が訊ねると、近い距離にまたアン先生は顔を赤くする。これからわかるかな、と僕はアン先生のおでこにキスを落とした。

「ダ、ダメ！あなたは生徒で私はALT！それに私は二十四歳であなたは十六歳なのよ！！」

ようやくアン先生はわかってくれたみたい。押してばっかりの恋だ。でも、意識してもらえて嬉しい。

「だから何ですか？僕はそんなの気にしませんよ？」

もう一度、「愛しています」と囁く。びくりと体を震わせるアン先生が可愛くてたまらない。

「僕は本気です。これからもあなたにアタックし続けますから」

僕は意地悪に笑い、アン先生から離れる。アン先生の顔はいつものような白にはなかなか戻らなかった。それも当然かな。

でも一歩近づけたことに、僕は喜びを感じたんだ。