星空は「好き」を繋ぐ明日への光
扉が開く音が聞こえてきた。看護師さんじゃなければ先生しかいない。



「外に出たい?」


突拍子もない言葉に驚きながらも「うん」と答える。




「よかった、どこに行きたい?」


「どこって言っても遠くには行けないけど」とつけくわえた。




どこに行きたいってどういうこと……?遠くまでも何も外に行くことすらできないのに。

わずかに首を傾げた。



「今日は許可とったから大丈夫。ずっと外に出たそうだったから」

「……っ……」

「はは、びっくりしすぎ」

「ほ……んと……に?」

「ほんとに」



「ほんとよ〜!何回も頼んでたもの〜!!」



朝日さんがニコニコ笑っていて。



「それは言わなくていいですよ……」




先生は恥ずかしそうに私から目を逸らす。

私のこの身体ですぐに許可なんておりるわけない……。




行きたいってひとことも言っていなかったのに……。

うれしいが湧き上がってくる。
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