星空は「好き」を繋ぐ明日への光
まぶたってこんなに重かったっけ……？身体ってこんなに重かったっけ……？



重いまぶたを無理矢理開けてひとみだけを動かしてまわりを見ると、みたことがない部屋だった。



口を開いて何か話そうとしても話せない。目の前の男のひとが何か話しているけれどうまく聞き取れない。



手足が動かない、身体ってこんなに重くないよ……。



どうしてこのひとは私の手を握っているんだろう。私よりもずっと大人な気がする。



黒い髪と白い肌、よく見るとやさしそうな顔をしているひと。スーツを着ているから大人かな。



話したいことがたくさんあるのに言葉にできない。



看護師さんらしきひとがスーツ姿の男のひとに何か話している。男のひとはつらそうに私を見ていて。





「お、ぼ、え、て、る、？」



途切れ途切れな声がわずかに聞こえた。

「だ、れ？」




一瞬顔をこわばらせたけれど、何事もなかったかのようにふわっと笑う。



悲しそうな顔、でもふわっと笑う顔。
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