星空は「好き」を繋ぐ明日への光
このひとが悲しそうにしていると伝染するように私も悲しくなる。


私どうしてここにいるんだろう。どうしてこんなところで眠っているんだろう。



全く知らない世界に全く知らないひと。


声が出ない……出せても思ってないことを口走ってしまう。



頭をぐるぐるさせるとかろうじて昔のことは思い出せる。最近のことが全く頭にない。




「知り合いだよ」



すごく懐かしく感じる、そんな顔してほしくないって思う。



わからないひとなのに。どうして看護師さんもお医者さんも悲しい顔しているだけで何も教えてくれないの?



男のひとが帰ったあとの病室はすごくすごく寂しく感じられた。










次の日もまた次の日も男のひとが私の病室にやってきた。



躊躇なく座って慣れたように私に話しかける。


ひとりを除いた看護師さんとお医者さんは私を哀れんだ目で見るのにこのひとはいつも違う。いつもやさしく笑っている。
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