くちびるが忘れない
甲斐さんの奥様だった女性ってどんな人なのかなぁ
仕事に忙しい甲斐さんだったけど
ブラジルに行くまでは奥様を大事にしてた
理想の旦那様って憧れたのもあるし
「甲斐さん狙ってた人多いんだから気をつけなよ。やっかまれないように」
『うん…気をつける』
返事をしながらもぼんやりしていた
何だろう
カフェを出てオフィスに戻る道すがら
ふとガラスに映った自分の姿に足が止まる
コートを羽織ったドコにでもいる普通のOL
誰かを振り返らせるほどの美人でもなく
羨ましがられるほどのスタイルもしてない
こんな事考えた事もなかったのにね
なぜか急に自分が気になる
何で私?
甲斐さんはどうして私とつき合うの?
午後の仕事中も頭を占める甲斐さんとの事
何も言われてないけど仕事の後に会うのかな?
朝からずっと姿を見てない
きっと忙しいんだよね
胸がざわつく
何だか不安で怖い
甲斐さんに会いたい
「結城さん」
ビクッ
慌てて立ち上がり矢野課長のデスクに近づく
「各支社のデータまとめておいて。いつでもいいから」
相変わらずの冷たい声
仕事に忙しい甲斐さんだったけど
ブラジルに行くまでは奥様を大事にしてた
理想の旦那様って憧れたのもあるし
「甲斐さん狙ってた人多いんだから気をつけなよ。やっかまれないように」
『うん…気をつける』
返事をしながらもぼんやりしていた
何だろう
カフェを出てオフィスに戻る道すがら
ふとガラスに映った自分の姿に足が止まる
コートを羽織ったドコにでもいる普通のOL
誰かを振り返らせるほどの美人でもなく
羨ましがられるほどのスタイルもしてない
こんな事考えた事もなかったのにね
なぜか急に自分が気になる
何で私?
甲斐さんはどうして私とつき合うの?
午後の仕事中も頭を占める甲斐さんとの事
何も言われてないけど仕事の後に会うのかな?
朝からずっと姿を見てない
きっと忙しいんだよね
胸がざわつく
何だか不安で怖い
甲斐さんに会いたい
「結城さん」
ビクッ
慌てて立ち上がり矢野課長のデスクに近づく
「各支社のデータまとめておいて。いつでもいいから」
相変わらずの冷たい声