冷徹竜王の花嫁Ⅰ【完】



「今から行うエステとは女性の身体を美しくするものでございます」


「それがどうした?」


「………お肌を直接見せて頂きますので、男性の方はご遠慮して頂きたいのですが」


そこまで言うとテオビュークは理解し、廊下の壁際に立った。


「では、お妃様。中へ」
 

テオビュークには申し訳ないけれど。


終わるまで廊下にて待っていて貰おう。 


「では、先ずはこちらの椅子へおかけください」


「着替えなくてもいいの?」


「先ずは肌のカウンセリングから致しますので、まだ大丈夫です」


優しげな声でそう言われ、指定された椅子へ腰を下ろす。


侍女はエステに必要となる"何か"を準備しているのか。


後ろの方で物音が聞こえる。


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