冷徹竜王の花嫁Ⅰ【完】
(…………………いや、来てくれるよ!クランベルやテオビュークなら絶対に………っ)
自分に言い聞かせる様に、心の中で必死に呟く。
流石にそう願いたい。
仮にも妃なのに、居なくなっても誰からも気づかれない何て……流石に辛すぎる。
「よいしょ…っと」
取りあえず、藁が沢山敷かれた場所に腰を下ろす。
これで、だいぶ寒さは紛れる。
…………ような気がする。
___ドスン…ッ…ドスン…ッ…。
「…………っ…?」
徐々に近づいてくる何かの足音。
「ギュル……………ル………ッ………」
その後には、獣の咆哮らしきものが聞こえてきた。