冷徹竜王の花嫁Ⅰ【完】
(仮に私が人質として、そんな帝国の皇女を妻に何て……………絶対批判が上がりそうだけどな)
悪魔の血と言われる人を王家に向かい入れる。
貴族が許すとは思えない。
(……そう言えばクランベルさんは、私に仕える事、大丈夫なのかな?事情は聞いているって言ってたけど…)
帝国の人間だと知っていて、あの様な穏やかな笑みを見せたのなら。
何を考えてそうしたのだろう。
そんな疑問が頭に浮かんだけれど、何だか聞くのが怖くて。
口まで出かかっていたそんな思いは、発せられる事なく飲み込まれた。