あの夏の日にもう一度
慎ちゃんを忘れられないまま、4ヶ月が経った。
今日は付き合って2周年の記念日のはずだった。
慎ちゃんを忘れられない私は、定時で仕事を終えて、あの花火会場に向かった。
今日は月曜日。
花火大会は一昨日終わっている。
それでも、私は慎ちゃんとの思い出に浸りたくて、1人河原に向かった。
花火大会がない河原は、ただの河原でしかない。
私は1人河原に座り、黄昏れていく空を眺めた。
午後7時。
花火大会が始まるまであと30分。
私は立ち上がって、コンビニに向かう。
あの日、慎ちゃんは私にたこ焼きを奢ってくれたことを思い出したから。
コンビニでたこ焼きとビールを買って7時半になったら食べよう。
薄暗くなり始めた橋を渡り、対岸にあるコンビニへと向かう。
「和叶‼︎ 」
突然名前を呼ばれて、俯いていた顔を上げた。
「嘘… 」
前から駆けてくるのは…
「慎ちゃん… 」
駆け寄ってきた慎ちゃんは無言で私を抱きしめた。
「慎ちゃん?
慎ちゃん、慎ちゃん… 」
止めどなくあふれる涙に濡れる私を、慎ちゃんは息ができないほどギュッと抱きしめる。
慎ちゃんの温もり
慎ちゃんの匂い
「慎ちゃん、会いたかった。
会いたくて苦しくて、
死んじゃうかと思った」
「俺も会いたかった。
和叶と別れたこと、すごく後悔して、
でも、今さら縒りを戻そうなんて
言えなくて… 」
私たちはしばらくそこで時間が止まったかのように抱きしめ合っていた。
今日は付き合って2周年の記念日のはずだった。
慎ちゃんを忘れられない私は、定時で仕事を終えて、あの花火会場に向かった。
今日は月曜日。
花火大会は一昨日終わっている。
それでも、私は慎ちゃんとの思い出に浸りたくて、1人河原に向かった。
花火大会がない河原は、ただの河原でしかない。
私は1人河原に座り、黄昏れていく空を眺めた。
午後7時。
花火大会が始まるまであと30分。
私は立ち上がって、コンビニに向かう。
あの日、慎ちゃんは私にたこ焼きを奢ってくれたことを思い出したから。
コンビニでたこ焼きとビールを買って7時半になったら食べよう。
薄暗くなり始めた橋を渡り、対岸にあるコンビニへと向かう。
「和叶‼︎ 」
突然名前を呼ばれて、俯いていた顔を上げた。
「嘘… 」
前から駆けてくるのは…
「慎ちゃん… 」
駆け寄ってきた慎ちゃんは無言で私を抱きしめた。
「慎ちゃん?
慎ちゃん、慎ちゃん… 」
止めどなくあふれる涙に濡れる私を、慎ちゃんは息ができないほどギュッと抱きしめる。
慎ちゃんの温もり
慎ちゃんの匂い
「慎ちゃん、会いたかった。
会いたくて苦しくて、
死んじゃうかと思った」
「俺も会いたかった。
和叶と別れたこと、すごく後悔して、
でも、今さら縒りを戻そうなんて
言えなくて… 」
私たちはしばらくそこで時間が止まったかのように抱きしめ合っていた。