王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
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あれからケーキを満足するまで食べたあと、駅の近くをぶらりと歩くことになった。
「わぁぁぁこの服可愛い!!」
駅周辺は可愛い服屋さんがたくさんあって、見るたびに欲しくなっちゃう。
ベージュのワンピースで、袖のところが赤のリボンで結ばれているデザインがとっても可愛い。
「芙結が着たら可愛いだろうね」
芭瑠くんがワンピースがかかったハンガーを手に取り、わたしの身体に当てながら言う。
「でも、ベージュってちょっと大人っぽいかな」
「そう?芙結はなに着ても可愛いよ?」
またそんな可愛いって簡単に言ってくるから、ドキドキさせられっぱなし。
芭瑠くんにとっての可愛いって、「うん」とか「そうだね」みたいな相づちなのって思っちゃう。
「ほらこれとかも可愛いし。
服より芙結の可愛さが勝っちゃってるね」