王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
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「うぅ……やっぱりぜんぶ買ってもらったのは申し訳ないよ」
結局、芭瑠くんはわたしが選んだ服を含めてぜんぶ買ってくれた。
もちろん、全力で拒否したし欲しいものは自分で買うって言ったのに全然聞いてくれない。
「なんで?可愛い芙結にプレゼントしただけじゃん」
「だってもらってばかりだもん……」
お屋敷に帰ってきてから、ずっとわたしはこのことばっかり言ってる。
「テスト頑張ったご褒美ってことにすればいいのに」
「でも、いつも芭瑠くんにしてもらってばかりで……」
自分で言うのはあれだけど、芭瑠くんはとてつもなくわたしに甘いと思う。
欲しい物があればぜんぶ買ってあげるとか言いかねないので、芭瑠くんの前ではあまりそういう話はしないようにしてるし。
「僕がしたいから勝手にしてるだけなのに?」
「そ、それは……っ」