王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
「お前、怖いって。目だけで人殺しそうじゃん」
「……嫉妬で気狂いそうなんだけど」
「いや、お前もともとかなり狂ってない?」
「は?今すぐ砂浜に埋められたいの?」
「芙結ちゃんが可愛くて嫉妬してるのはわかるけどさー?」
「僕の芙結のこと気安く呼ばないでくれる?ってか、あんま見ないでくれない?殺意湧いてくるから」
「いや……だから平然と恐ろしいこと言うなって。しかもお前ならやりかねないから余計恐怖なんだけど」
なんか2人で話してるみたい。
何話してるのかなって顔で芭瑠くんを見てみたら、バッチリ目が合った。
どうしたのかなって、首を傾げて見つめたら。
「はぁ……やっぱ無理、我慢できない」
「へ……っ?」
片腕をつかまれて、そのまま海とは逆の方向へ。
その様子を見ていた御堂くんが、やれやれという感じで「あんまぶっ飛んだことするなよー?」と言っていたのが聞こえた。