王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
ギュウッて、さらに力を強くして抱きしめてくる。
「誰もわたしのこと見てないよ……っ?」
「芙結のそーゆー鈍感なところ嫌い」
「き、嫌い……っ?」
すごくショックで、声のトーンがあからさまに落ち込んじゃう。
少し身体を離してもらって、下から見上げるようにシュンッとした顔で芭瑠くんを見つめると。
「……嘘、嫌いじゃない」
ちょっと困ったような顔をしてる。
「ただ、お願いだから自覚して。
芙結は誰が見ても可愛いんだってこと」
「そんな可愛くな……」
「それ以上喋ったら口塞ぐよ?」
「うっ……」
顎に指が添えられてクイッあげられた。
「……ってか、これ何?」
空いている片方の手で、ツーッとわたしの肌を撫でてくる。
「これは、水着……です」
「いや、それはわかるけど。
僕が聞きたいのは、なんでこんな大胆なの着てるのってこと」