王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。



まるで大人になった芭瑠くんを見てるみたい。

きっと将来は今よりもっとかっこよくなって、大人っぽくなるのかな。


だって幼い頃から今まで、
芭瑠くんはすごく変わってかっこよくなって、優しいのは前と変わらず。


……わたしは、ただなんとなく普通に生活を送って、何も変わってないところばかり。


わたしが知らない世界に、どんどん足を踏み入れていくから、なんだか置いてけぼりになりそうな不安がよぎる。


ただ、わたしじゃ到底芭瑠くんのいる世界に追いつくことなんかできないわけで。


……今はこうして一緒にいられるけど、これから先どうなるかなんてわかんない。


不安がさらに胸の中で膨らんで
重苦しくなってくる。


「……ほんと冗談抜きで芙結がいるから頑張れるよ」

「頑張るって、……何を?」


少し踏み込んで聞いてみても。


「まあ……いろいろ、ね」

誤魔化されてしまって、1人で勝手に落ち込んだ。

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