王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
「今はかなりつらいときかもしれないけれど、キミが……芙結ちゃんがそばにいれば、きっと芭瑠はやり抜くとわたしは思っているからね」
「そ、そんな……っ」
「大変なときでも、キミがいるから頑張れると芭瑠は常に言っているからね。
だから、わたしからのお願いを1つ聞いてくれるかな?」
「なん、でしょうか……っ」
目を合わせることができなかったのに、今は自然と芭瑠くんのお父さんの目をしっかり見ていた。
「もし、芙結ちゃんが少しでも芭瑠のそばにいたいと思っているなら、そばにいてあげてほしいんだ」
まさかこんな言葉をもらえるなんて、思ってもいなくて驚くことしかできない。
「親のわたしが言うのもあれだけれど、芭瑠は本当に昔からキミのことを大切に想っているから。
きっと、キミがいなくなってしまったら、芭瑠はダメになってしまうだろうから」