王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
お湯に浸かりたいので、バスタブにお湯をためる。
時間かかるかなと思ったけど、意外とすぐにたまった。
髪を上のほうにひとつにまとめて湯船につかる。
「はぁ……」
なんだか今日はいろいろありすぎて本当に疲れた。
芭瑠くんのご両親に会えて、お父さんに素敵な言葉をもらえて本当に嬉しかった。
……でも、小桃さんの存在がずっと引っかかって胸がモヤモヤしてばかり。
芭瑠くんの将来を考えるなら、小桃さんと一緒にいるほうがいいのかなって思っちゃう。
ぜんぶ小桃さんに言われたとおり。
わたしは芭瑠くんのそばにいても何もしてあげられない、住む世界も違う。
芭瑠くんの努力も負担も、何ひとつわかってあげられなくて、負担を軽くしてあげることもできない。
ただ━━━━━好きなのに……。
この気持ちだけでは、そばにはいられない……のかな。