王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。



不安げに見つめると、それを拭うような甘いキスを一度だけ落とす。


「幼い頃伝えたのに?」

「それは無効だよ……っ」


まさか遥か昔に伝えたから、もうそれでいいと思ってたってこと?


「それに……僕はすきでもない子にキスしない」

「っ……、」


「芙結だから……したいって思うんだよ」

「ん……っ、」


また唇が重なって、今度は深く……唇の感触をたしかめるようなキス。

甘い……甘い……甘いしか出てこない。


「はぁ……っ、はる、くん……っ」

「もっと、芙結の唇ちょーだい」


「んん……っ、んぅ……」


求められて、それに応えようとするけど、ついていくのだけで精いっぱい。


しだいに息が苦しくなって、限界のサインを送る。

すると、少ししてから唇が離れた。


熱い視線が至近距離で絡み合う。


「はるくんは、ほんとにわたしでいいの……?」

「どうしてそんなこと聞くの?」

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