王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。



ここで褒められても正直微妙な気分だし、どういう反応をするのがベストかわからないので、とりあえず口角を上げて笑ってみる。


「そんな可愛らしい姿、旦那さまが見られましたら、さぞ喜ばれると思いますよ」


「だ、旦那さま??」


「おっと失礼。まだ芙結さまとご結婚されていないので、旦那さまではないですね」


ゴケッコン……?

ごけっこん……?

ご結婚……?


「あの……念のための確認なんですけど、結婚っていったい誰の……」


「もちろん、芙結さまのですよ」


……芙結さまのですよ?
えっ、わたしの結婚……?


わ、わたしの結婚!?!?


「えっ、はっ、えっ!?
わ、わたしが結婚するんですか!?」

「はい。もちろんです」


も、もちろんですって、そんな冷静な対応されても困るんだけども!!


「ちょっ、ちょっと待ってください、いきなりすぎます!!」

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